「外殻の家」の1階壁の配筋 | 住まい・建築・デザインに関するコラム
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 +D設計室プロジェクトノート

  〜現在工事中、計画中の建築レポート〜

PROFILE

 プラスディー設計室の室長(代表)。

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 住まい、建築、デザインに関して
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「外殻の家」の1階壁の配筋

「外殻の家」の1階壁の配筋です。

建物のかたちがようやく見えてきました。さあ、これからが重要です。なんといってもこの建物の仕上げは基本的に塗装のみ。躯体の性能が建物の性能を決めます。配筋検査は非常に重要です。

とは言っても、この建物の壁自体は特に特殊な配筋はありません。あえて注意する配筋としては基礎耐圧版の配筋、そしてこれからの跳ね出し部分の床と片持ち梁の配筋、コンクリート防水となる屋根部分です。今のところは配筋検査で大きな指摘事項もなく、順調に工事が進んでします。


以下専門的なお話し・・・・。

一応同業者のために壁構造の配筋検査のチェック項目を書きます。
ちょっと難しいので建築関係者以外は無理して読まなくてもいいです。ところでなぜ意匠設計者なのにこの若造が偉そうに配筋検査のことを語るかというと、現場監督時代から設計事務所時代まで様々な構造設計者の配筋検査に立会い、そして彼らが大体どのようなところをチェックし、また現場がどのようなところを失敗しがちかを身をもって体験しているからです。

まずは基礎からの差筋の位置チェック。壁1列全部の差筋の位置が大きくずれてやむを得ず壁1面まるごと位置をずらしたり、壁厚を厚くしたりしたことは経験上珍しいことではありません。50mmぐらい平気で間違える。だから、壁の位置に関しては基礎の段階で壁の位置を監理者がチェックするべきです。監督さんにチェックしておいてと言っても適当なチェックになる場合も多いので、特に基礎梁の巾が大きい場合や壁の位置が複雑な場合は基礎の段階で水糸を張っておいてもらうぐらいすべきです。この建物のようにほぼ外周部だけに壁がある場合はチェックも楽なんですが(笑)

さて、万が一壁筋の位置を間違えていた場合。まずは絶対に極端な台直しはさせないこと。もちろんある程度の台直しは出てくるでしょうが、必ず緩やかに曲げさせること。そして緩やかに曲げることができない程ずれた鉄筋は切断して新たにケミカルアンカーで鉄筋を追加させるべきです。ほっとくとほぼ直角に台直ししして無理矢理壁の中に入れてしまいます。そんな鉄筋はクラックを誘発しますので無い方がましです。だから、特に1階の壁筋に関しては墨出しをした段階で一度現場をチェックし、ずれていた場合は対処方法を指示すること。配筋検査の段階では間に合いません。

他に、壁に関しては開口補強筋や端部補強筋をチェックすればいいでしょう。
壁構造の場合はスラブが上がった時点での配筋検査の方が重要です。特にスラブ筋のかぶり厚について。スラブ下端筋のかぶり厚は設計で直仕上げの場合+10mm程度のフカシを見ることがよくありますが、実際にはそのフカシを考えないで配筋されている場合が多いです。また上端筋に関しては逆にかぶり厚を取りすぎている場合も多いです。要するにスラブ筋のサイコロやスペーサーの大きさを間違えている場合がとてもとても多いんです。
また、跳ね出し部分に関しては、力のモーメントが上端に集中します。そのため跳ね出し部分の梁やスラブの上端筋が下がってしまうとクラックが入りやすいのでかぶり厚を注意します。特に跳ね出しスラブの上端筋は下がりやすいので注意!
あとは電気のCD管の配管状況のチェックでしょうか。そのため電気配管が終わった時点で配筋検査をすべきです。


さてここからは私個人の意見・・・。勝手な見解です(笑)

壁構造で重要なのはコンクリートがしっかり打てるかです。極端なこと言うと鉄筋はかぶりがとれて入ってさえすればいいんです(※跳ね出し部分などを除く)。そのため、本当に重要なのは電気の配管や壁の納まりなどコンクリートが入りづらい箇所を注意すること。W18の場合だと梁筋や補強筋が集中しすぎるとペースト状のコンクリートしか入らなくなります。そのような場合は一部補強筋を取ってしまうことも対処法のひとつだと思います。あとは壁型枠を建て込み終わる前に壁底部分をブロア等で清掃させること。そしてコンクリートの打設計画を事前に確認すること。可能ならば打設には設計者も立ち会った方がいいでしょう。

逆にラーメン構造の時には柱・梁の鉄筋が非常に重要な役目を持っていますのでまた別の機会に書きたいと思います。ちなみにラーメン構造と壁構造の場合の配筋検査の方法は結構違います。ラーメン構造の配筋検査は難しいので、できればラーメン構造の場合は構造設計者にも検査に立ち会ってもらうべきです。

↓そうそう、配筋検査をする機会のある設計者の方にお勧めの本です。
鉄筋最前線―鉄筋工事の「なぜ?」を解きほぐす
鉄筋最前線―鉄筋工事の「なぜ?」を解きほぐす
豊島 光夫



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