家づくりについて | 住まい・建築・デザインに関するコラム
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 +D設計室プロジェクトノート

  〜現在工事中、計画中の建築レポート〜

PROFILE

 プラスディー設計室の室長(代表)。

 エンジニアリング開発の専務。

 住まい、建築、デザインに関して
 鹿児島県、鹿屋市、設計事務所、
 家づくり、建築家、不動産、資産運用
 デザイナーズマンション、インテリア
 などについて偉そ〜に語っている
 コラム(ブログ)です。


 
 


     

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グラスウールとエコポント
断熱材であるグラスウールの品薄状態が続いているようです。場合によっては2ヶ月以上納期がかかることもあるみたいで、グラスウールを主体とした設計をしている当社はかなり心配です。この状況はしばらく続くみたいです。

長期優良住宅やエコポイントなどの制度により高断熱材の需要が大幅に上がったためだと思われます。つまり、今までは10K程度のグラスウールが主流だったのが、16K以上のグラスウールが主流になってきています。壁も天井も10Kグラスウール50mmという低断熱住宅(未だに鹿屋じゃある!)に比べると、次世代省エネ基準で言うと壁16K100mm、天井高性能GW16K155mmなので数倍の量が必要となります。そりゃあ、断熱材も足りなくなりますわな(笑)10K商品の品薄状況が一番酷いみたいですが、たぶん生産体制を16K以上のものにシフトしているんでしょうね。

今のところ、なんとかなっていますがこの先の状況を見て、グラスウールの代替品を検討しないといけないかも。コストパフォーマンスはグラスウールが圧倒的なので、他の断熱材にするとコストは間違いなく上がってしまいます。う〜ん、頭が痛い。


さて、現在当社で設計する住宅は全て住宅エコポイントに対応しています。
エコポイントの対象となるのは「省エネ基準(平成11年基準)を満たす木造住宅」または「省エネ法のトップランナー基準相当の住宅」に対応する住宅です。
前者の省エネ基準というのは基本的に断熱材の厚みによるもので計算等は必要ありませんが、後者のトップランナー基準は計算が必要となります。

当社では「省エネ法のトップランナー基準相当の住宅」で対応する場合が多いです。というのは、計算は面倒くさいのですが、エコキュートさえ採用すれば比較的楽にクリアできてしまうんです。正直に言って、省エネ基準に比べ基準が緩すぎるのではないかと思います。エコキュートを過大評価しすぎです。なんかきな臭いなぁ・・・・・。

当社設計基準では、トップランナー基準は軽くクリアできてますが、次世代省エネ基準には少し及ばないという場合が多いです。これはご予算により変わりますが、一番コストパフォーマンスが良いものを選び快適な住宅を目指しています。


ここで何度も書いていますが、断熱材の「量」よりも間取りと空間による太陽と風のコントロール、そして断熱材の施工品質が重要なのです。

大きなはめ殺し窓のデメリット・メリットと当社設計方針
お陰さまで仕事に追われ、このコラム更新も怠っています。
11月と12月にそれぞれオープンハウスも開催できると思いますのでお楽しみに。


さて、久々にコラムらしいことを。


大きなはめ殺し窓(FIX窓)について。

当社の特徴のひとつとして、自分の建築にはあまり大きなはめ殺し窓(FIX窓)を使いません。

その理由としては、大きなはめ殺し窓をつくると、掃除がしにくい、断熱性能が落ちる、台風の際に危険、コストが上がるなどのデメリットがあるからです。それぞれ説明すると、

「掃除がしにくい」というのは大きな窓をつくらなくても、吹き抜け上部の高窓も当てはまります。
当社では極力、ハシゴが届く位置か、オペレーターにて窓を開けて、屋根やバルコニーから掃除できるようにします。または、型ガラスにしておいて窓の汚れを目立たなくし掃除の回数を減らします。灰が降る鹿児島では窓ガラスの掃除について注意を払って設計する必要があります。

「断熱性能が落ちる」ことに関しては一番の問題点です。
省エネ計算のソフトで計算するとわかるのですが、ペアガラスであっても窓からの断熱損失は大きく、室内全体に占める熱負荷は窓の影響を強く受けます。どんなにいいガラスを使っても壁の断熱性能には遠く及びません。また、冬の日差しは心地よく室内を暖かくしますが、夏の日差しは大きな庇を付けないと室内が暑くなりすぎて大変です。窓は通風できてこその窓なので、出来ればはめ殺しだけではなく、換気の出来る窓も併設するべきだと思います。

「台風の際に危険」ということに関しては、南国鹿児島にとって無視できません。
実際に風圧で割れることはまずありませんが、木の枝や石、瓦などが飛んできて窓が割れます。本当になんでも吹っ飛ぶほど、直撃した時の台風の力は凄まじいものがあります。大きな窓には極力雨戸かシャッターを取り付けたいものです。まあ、運が悪くないと窓が割れることはありませんが、実際に起こっていることなのです。

「コストが上がる」ことも問題です。
まあ、実際にはただ大きなガラスを設けるだけなら、逆に安く済む場合もあります。外壁貼って、断熱材入れて、室内仕上げてという工程がその場所だけサッシひとつで済むわけですから。しかし、これが特殊なガラスやカーテンウォールにするとコストが上がってしまいます。
もちろん、ガラス面が増えると冷暖房のコストが上がるのは確実です。なお、木造の場合、既製品のサッシを採用した方がコストを下げることができます。



とまあ、デメリットを上げましたが、もちろん大きなメリットもたくさんあります。

大きな窓はデザインに幅を与え、室内を明るくし、豊かにし、よりダイナミックな建築を実現できます。優れたデザインの建築をみると、窓の設け方やディテールに一工夫も二工夫もしています。開口部の設け方というのは、閉じたり、開いたり、採光、通風、外部と内部との関係性によって巧みにコントロールする非常に繊細なもの。建築家はただ大きな窓を設けるだけではなく、効果的に計算された窓の設け方により、室内空間を豊かにし住宅の魅力をより素晴らしいものにしています。建築家の真骨頂は窓に秘められていると断言できます。自分としても大きな窓をもつ空間は大好きです。


しかし、あまり「作品性」に拘らない自分は、最初にあげたようなデメリットを飲み込んでまで大きなFIX窓を採用したいと思わないのです。やっぱり自分は建築家じゃないのかなぁ(笑)
もちろん、建主から要望があり、これらのデメリットを理解したうえでなら喜んで採用します。建主の家づくりに対するスタンスに寄りますね。基本的には好きですから(笑)


まあ、おそらくこの窓に関する考え方は当社の設計方針を象徴している気がします。

改めて、当社の設計方針を書くと、

「お客様と打ち合わせを重ね、じっくりと考え抜かれた設計をするとともに、
 コストを抑え、お客様の理想の住まいをご予算に応じてご提案致します。
 デザイン、使いやすさ、設備、断熱、構造、コスト、メンテナンス性などを
 バランスよく高いレベルで実現することを目指している設計事務所です。」

これがプラスディー設計室です。

「そんなの当たり前のことでしょ?」と思われるかもしれません。
でも、改めてこんなことを設計方針に上げるのは当社ぐらいな気がします(笑)
普通は、デザインに強い事務所、木に拘る事務所、空間の豊かさが特徴の事務所など、それぞれの事務所で事務所の色を出し作品をつくっています。
でも自分は欲張りなので、全部強くなりたい。もちろんデザインも含めて。
「バランスよく高いレベル」というのがキーワードです。それは設計事務所のイメージに足りない「安心感」というものをどうにかしたいという想いもあります。
まだまだ満足できていないし、永遠に満足できることは無いでしょうから、一生目指していくつもりです。
(と言いながら初期の建築が実は一番良いデザインだねというのはよくある話ですが(笑)


こんなちょっと中途半端な立ち居地のプラスディー設計室、今後ともよろしくお願い致します。

フラット35S(20年金利引下げタイプ)
視線の抜ける家はフラット35S(20年金利引下げタイプ)を採用しています。

フラット35Sの20年金利引下げタイプはフラット35の金利より0.3%20年間金利を引き下げるという、新設されたばかりの出来立てほやほやの住宅ローンです。
その代わり、かなり厳しい基準が定められています。

フラット35自体、様々な基準が求められますが、フラット35というのはさらに省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性のいずれか1つの基準を満たす住宅である必要があります。
そして、「20年金利引下げタイプ」はさらにもうひとランク上の仕様を求められます。


具体的には

◆省エネルギー性
「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく「住宅事業建築主の判断の基準」に適合する住宅(1戸建て住宅に限る)

◆耐震性
耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)3の住宅

◆バリアフリー性
高齢者等配慮対策等級4または5の住宅(共同住宅の専用部分は等級3でも可)

◆耐久性・可変性
長期優良住宅


のいずれかひとつの基準を満たす必要があります。
そして、この視線の抜ける家では「バリアフリー性」の基準を満たして、設計検査に合格しました。平屋なのでバリアフリー性は割と楽に基準を満たすことが出来ました。


実は、最初は「耐震性」の基準で申請しようと思っていたのですが、申請料が余計にかかるのと、審査に1ヶ月程度かかってしまうとのことで断念しました。申請書づくりもかなり難しいようです。ちなみにケナボードを採用することで耐震性自体は費用増がほとんどなく満たすことが出来ます。当社で設計している建物は自動的に壁量や金物など耐震等級3(建築基準法の1.5倍の構造性能)を満たしていると思います。

一方、「耐久性・可変性」については「長期優良住宅」にする必要があるのでコスト的にはかなり上がります。「省エネルギー性」については基準がややこしく、申請する人は少ない模様です。というわけで、「バリアフリー性」で申し込む人が多いようです。 どちらにせよ、出来たばっかりの基準で審査側の整備もまだこれからといったところでしょうか?


フラット35S(20年金利引下げタイプ)はこれから採用例が増えてくる気がします。設計時に採用することがわかっていればコスト増もごく僅かです。35年固定金利で借りたい場合は採用を検討する価値があるでしょう。
10月1日より住宅瑕疵担保履行法が施行されます。
早いもので7月ですね。

いよいよ、あと3ヶ月で住宅瑕疵担保履行法が施行されます。
平成21年10月1日以降に新築住宅を引き渡す場合、保険加入又は供託のいずれかの対応が必要となります。

つまり、これから着工する住宅は全て住宅瑕疵担保責任保険に加入する必要があるということです。今着工すれば10月1日以前に引渡しは完了するかもしれませんが、もし工事期間が延びて10月1日以降の引渡しになれば、住宅瑕疵担保履行法の対象となるからです。住宅瑕疵担保責任保険では、保険会社による工事途中の検査が必要ですから、住宅瑕疵担保責任保険手続きをしていなかった住宅が完成後に保険の申請をしても事実上加入不可能となります。その場合は供託で対応する必要がありますが、最低でも2000万円の供託金なんて払えるわけがありません。保険に加入せず着工するのはリスクが高すぎますね。※保険加入の際は着工前に施工者が重要事項説明書により説明をする義務がありますので、もし重要事項説明を受けていない場合保険に加入していない可能性がありますのでご注意下さい。


しかしながら、すでに現在工事中の物件で住宅瑕疵担保責任保険に加入していないのに、工程が延びて10月1日以降の引渡しになってしまう物件はかなりの数出てくるんじゃないかと思います。これは基本的には加入しなかった建設会社に責任が出てくるのですが、工事の延長は建主や設計事務所の責任による場合は少なくありません。そのような場合は現実的にどうするのか、10月にならないとわかりません。どうなるのだろう??

今のままの体制でいくと、間違いなく混乱やトラブルが生じるでしょう。
まさか、国がここまでこの法律の宣伝に力を入れないとは思っていませんでした(涙)建築関係者への周知も簡易なものでした。建築関係者でもうっかり10月1日という期日を忘れている人がいるような気がします・・・。

※追記
工事後の検査で入れる瑕疵保険が登場したようです。
とりあえず、一安心ですね。ただし、通常より2倍程度の保険料が必要のようです。


さて、金額的には1件あたり約7万円の保険料となります。基本的に、事業者が支払うので直接建主が払う金額ではありませんが、工事費の中に約7万円は加算されることになります。
以前も書きましたが、やはり、高すぎる保険料のように思えます。全国に5社しかない住宅瑕疵担保責任保険法人がぼろ儲けのような気がしてならない・・・。※結局は検査料が高いのですが・・・。
まあ、住宅瑕疵担保責任保険自体は必要な制度だと思うので、施行される以上、建主の住宅を守ってくれる保険として前向きとらえたいと思います。実際に全ての住宅で動き出せば、状況も変わってくることでしょう。


後日、住宅瑕疵担保責任保険の手続や設計基準等について書きたいと思います。
京間、関東間、九州間・・・
以前、メーターモジュールと尺モジュールという記事を書いたように、当社では木造の場合、尺(910mm)モジュールで基本的にプランを考えています。


その他に京間と関東間というものがあります。本当の意味ご存知ですか?



京間(本間)というのは畳サイズが6.3尺×3.15尺(1910mm×955mm)の「畳割り」で寸法を決めることです。
柱芯で考えると畳のサイズに柱のサイズを加えますから、柱が120mmだとすれば、柱芯は985mmモジュール、(柱寸法が105mmなら柱芯は980mmモジュール)ということになります。つまり、柱サイズ(壁厚)によって、柱芯(柱間隔)の寸法は変わります。


関東間(江戸間)というのは「柱芯」を尺モジュール(910mm)の「柱割り」で寸法を決めることです。一番一般的で当社も採用しています。
畳のサイズは柱のサイズを引きますから、柱寸法が120mmだとすれば、畳サイズは1760mm×880mmとなります。(柱寸法が105mmなら畳サイズは1767.5mm×883.75mm)。つまり、柱サイズ(壁厚)によって、畳のサイズは変わります。

※この計算は真壁の場合で考えていますので、大壁の場合や胴縁がある場合はサイズが微妙に変わります。


まとめると

京間(本間)=1.05尺(955mm)の畳割りが基準 ※壁内法基準
       ※柱割りで考えると約985mm

関東間(江戸間)=1尺(910mm)の柱割りが基準 ※壁芯基準


とまあ、これが基本です。
建築士の勉強でも習いました(笑)
現在は全国的に関東間の尺モジュール、若しくはメーターモジュールが主となっています。京間で考えることは稀です。また、多くの建材は尺モジュールを基本としてつくられているので、尺モジュール以外で考えると材料の無駄が出やすくなる欠点があります。

さてさて、モジュールには他にも中京間、関西間、中間間、四国間、九州間などがあります。違いわかります?
これがまたとっても複雑なんです・・・
例を挙げると、

・京間=本間?
・中京間=本間?
・京間=中間間?
・九州間=中間間?

矛盾してますが、実はどれも正解であり不正解。
地域によって、解釈が違うんですよ!
はっきり言って、私もよくわかりません!!
一般的には
・関東間=江戸間=田舎間=五八間
・京間=本間=関西間
・中京間=四国間=九州間=中間間=三六間
だと思うんですけど、保証はできません・・・(汗)



とりあえず、当方が住む九州間について解説を・・・。

九州間=1.05尺の柱割り(955mmモジュール)

私は勝手にこのように解釈しています。
そして九州間=中間間という解釈をしています。
ただし、これまた人によって解釈が異なるようです。

ちなみに一般的な関東間(910モジュール)より九州間(955モジュール)は1割面積が増えます。単純計算で2000万円の関東間の住宅を九州間で考えると2200万円となります。※現実には100万円増くらい?

まとめると、関東間に比べ、メーターモジュールは2割増、京間は1.7割増、九州間は1割増の面積となります。


さて、最近知ったのですが、こっちの人はを関東間(910mmモジュール)のことをキョウマと言うことがあるようです。どうやら、京間ではなく「狭間」という意味でキョウマと言っているようです。これは勘違いすると全く意味が異なるので気をつけなければいけません!!


ちなみに、設計図に書いてある帖数は通常、関東間として考えた帖数で書かれています。建築基準法では壁芯で面積を定めるようになっているからです。当社では壁芯で囲われた面積に0.605をかけて帖数を算出しています。


間取りの考え方は地域によって異なります。
京間で育った方には関東間は狭く感じる可能性があります。私の設計する住宅は狭く見えないような間取りを心がけているつもりなので、尺モジュールでも狭くみえないと思いますが、モジュールに対する考え方は建主様と意思疎通を図らないといけないと改めて思いました。
納得の間取り 日本人の知恵袋
間取りを考える。
設計事務所にとっては生命線です。
そのため、今まで間取りに関する本をかなり読んでますが
これは最近読んだ本の中では一番良かった本です。
大御所、吉田桂二さんの本です。




自分的には最近いろいろと悩んだりもしていた設計スタンスについて
「これでいいんだ」と自信を持つことも出来ました。
特に目新しいことは書いていません。
ほとんどは自分が知っていたことだし、逆に自分は賛同できない考えもありました。
でも、この本を読めば多くの人が自分の考え方を見つめなおすことができるはず。自分にとっても収穫の多い本でした。



話しは少しずれますが、面白かったのは「洋室」という言葉について。
今の設計者は何も考えず「洋室」という言葉を使うが
フローリングなら洋室で畳なら和室という考え方自体が可笑しいと。
そもそも日本において板張りの歴史は畳より古いとのこと。

た、確かに!!

武家屋敷とかほとんど板張りの床ですものね。
日本人はもともとフローリングの家だったのです(笑)



家づくりを考えている方も
設計者の方も
ぜひ一度読んで頂きたい本のひとつです。




プラスディー設計室のインスタントストア
家づくりをお考えへお勧めの本 
 
コスト管理の重要性
当社の重要な任務としてコスト管理があります。

大きく3点。

・様々な合理化により、コストパフォーマンスの高い住宅を設計すること。

・建主が納得できる透明性の高い価格とすること。

・建築中に追加工事費が発生しないようにすること。


これが意外に難しいのです。
でも、設計事務所にとって重要な仕事です。
そして、建築コストに関するトラブルを少なくしなければいけません。

コストに関するトラブルで多いのが、建主とすれば当然やってもらえると思っていたことが、施工会社は見積もりに入っていないというトラブルです。言った、言わないの世界ですね。いい加減な図面であれば、打ち合わせしていたことが見積もりに入っているかなどわかりません。議事録を残して、それを契約書に添付すればいいでしょうけど、そのようなことは滅多にしません。
工事中に突然、「この設備は見積もりに入っていませんから別途費用が必要ですよ」、とか「あの変更した分は追加工事費を頂きます」などど平気で言われトラブルになってしまうのです。建主としてはもう住宅ローンの融資金額が決定している後です。今更、数十万円の追加工事費はそう簡単に払えるものではありません。事実、こういったトラブルは多く発生しています。

適当な図面で適当な見積もりをすれば、トラブルになるのは当然だと思います。だからこそ、当社では実施設計を書く時間を長めにもらっています。それでも本当はもっと細かく詳細図を書きたいところなんです。ただ、細かく書き過ぎて逆にコストアップに繋がる可能性もあるので、バランスをみて書いています。

逆を言えば、設計図に記載されていないことまでは、工務店に押し付けません。たまに私の設計記載ミスもあるのですが、その場合は気づいた時点で事前に代替案をいろいろ打ち合わせして、当初の契約金額の中で納まるようにしています。追加工事費を出さないようにするのも設計事務所の重要な任務だと思います。もちろん、建築途中で建主から新たな要望が出る時もあります。その場合は、その内容に従い見積もりを出して、建主が納得してから工事に掛かるようにしています。


ちなみに私的には、施工会社には赤字にはなって欲しくないと思っています。※利益は必要最小限で。
例えば、私が無理難題ばかり施工会社に押し付けて、施工会社が大幅な赤字を出せば、「この設計事務所の仕事は普通よりコストがかかる」と次からは見積もり金額も高めに出てくることになります。また、悪い噂はすぐに広まります。そうなると、必然的にその設計事務所の建築コストはどの工務店に頼んでも高くなってしまいます。実際にそうなっている有名な「先生」も知っています。そうなると、これからその事務所で建てる建主が不幸です。


ところで、お客様からはいくらぐらいで家が建ちますか?とよく聞かれます。
非常に難しい質問。
正直、建主のご要望次第なのでわかりません(笑)
まあ、それでもあえて当社の傾向を言えば

1500万円〜2000万円

こんなとこでしょうか。
結局、このあたりに落ち着きますね。
これで間取り的にも広さ的にも設備的にも十分家族が快適に住める住宅はつくれると思います。
そして、仕上げや設備のグレードを落とせばもっと安くなりますし、
設備や外構などをこだわればもっと高くなります。
安くなるか、高くなるかは建主の考え方次第です。


単純なことです。
マジックなんてありません。
業者が儲けるカラクリなんてありません。
オプションだから高くなるということもありません。
設計図に書いてあるものを工務店が見積もりしたのが工事金額です。
ただ、それだけのことです。

高ければ高い理由があります。

安ければ安い理由があります。

透明性の高い価格を目指して、家づくりを考えています。
まだまだ改善しなければならないこともあり、日々試行錯誤中です。
住宅ローン
追加経済対策:住宅ローン減税「最大に」 控除額500万円も−−首相指示
(毎日新聞)

今年いっぱいで終了する予定だった住宅ローン減税制度は、来年以降も続く見通しとなってはいましたが、もし首相のこの方針が実現するとすれば私としては予想外です。
これだけ財源が無いなかで、住宅ローン控除が拡大することは無いと思っていたのですが・・・。風前の灯である現体制で本当に実現するのかなぁ?本当に実現とすれば住宅に関わる仕事をしている身としては嬉しいことですが(笑)



ところで、以前も書きましたけど、私は住宅ローンについてアドバイスはしますが、基本的には建主様ご自身で金融機関と交渉をしてもらっています。
住宅会社の方で住宅ローンまで面倒を見てあげると建主としては非常に楽なのですが、その為に住宅ローンについて不勉強なままローンを組まれてしまうということが多々あるのです。

私には建主様について全てを知ることは出来ません。住宅ローンを組むことは将来設計を考えることです。このコラムでも何度か書いていますが、融資が受けれる上限で家を建てるのではなく、将来設計の中で無理なく返していける住宅ローンを「ご自身でよく考えて」組むべきなのです。
そのために、ご自身が住宅ローンや税金についてよく勉強する必要があります。逆に、よく理解しないまま人生を変えるかもしれない住宅ローンを組むことは大変危険なのです。また、日本は不勉強な人が税金的にも損をするようになっている不親切なシステムでもあるのです。独立系のファイナンシャルプランナーに相談するのもよいと思います。
ベタ基礎と布基礎


歯科医院の基礎コンクリート打ちです。

ベタ基礎ですが、木造平屋で地盤も悪くはなかったのでスラブ部分はD10@200の配筋です。

構造的には問題ないのですが、私は昔からD10@200の配筋嫌いです(笑)
やっぱりできればD13@200でやりたいところ。
というのはですね、D10は乱暴に歩くとすぐに鉄筋が乱れたり曲がったりするのです。※D10@200=10mmの太さの鉄筋を縦横200ピッチ
今回は小林建設の施工だったということもあり、ちゃんと施工してくれるだろうとということで採用しています。ただ、これが信用できない工務店なら採用したくないです。コンクリート打ちに立会いながら、改めてそう思ってのでした・・・・。D10@200のスラブを乱さずに施工するのは簡単ではないです。現場監督も監理者も立ち会わないような現場ならどうなってるんだろう・・・。
※ちなみに、RC造のスラブ筋でよくやるのは、短辺方向の上端筋だけD10D13@200にする方法。間にD13が入っているだけでも乱れやすさは全然違います。


ところで、ベタ基礎は一番強くて安心と思っている人も多いと思います。
しかし、同じベタ基礎でも根入量や配筋方法などによって強度は大きく違います。実際に「なんちゃってベタ基礎」も数多く存在しています。
また、建物の形状や地盤の強度によって、布基礎の方が強い構造となる場合もあります。※布基礎の方が「梁せい」としての強度を確保しやすい。

結局、基礎の設計はケースバイケース。地盤調査をして、その結果をもとにどのような基礎が良いか判断します。全部が全部同じ基礎を採用していたのでは、いい地盤の場合は余計な工事費がかかるだけだし、悪い地盤の場合はクラックや床の傾きなどの問題を起こすのです。


木造の基礎に関しては、おそらく一般の方が思われているよりも遥かにいい加減に決定されていることが多いのは事実です。地震や不同沈下さえ起こらなければそれでも案外大丈夫なものですが、地震や不同沈下は決して珍しいものではないのです。


また、地盤保証という制度も大分広まっていますが、地盤保証会社はリスク回避のために少々オーバースペックな基準を求めてくることがあります。私的には必要ないと思われる地盤でも地盤改良を求めてくることもあります。しかし、やはり地盤保証してもらうのは安心です。建主が地盤にどこまで安心感を求めるのか次第で採用を検討されても良いでしょう。
坪単価の詐欺
さて、今回は坪単価のお話し。毒吐きま〜す(笑)


坪単価という非常に曖昧な基準についてご存知でしょうか?

安い坪単価で有名なハウスメーカーは、タマホームやレオハウスなどですね。
両社とも坪単価25.8万円ということを売りにしています。レオハウスはタマホームから分離したようなもので同じなのでしょう。
他にもアイフルホームやユニバーサルホームなどが安い坪単価で有名かな。

さて、本当に坪単価25.8万円で家が建つのか?
答えはもちろんNO!!

「地盤調査(調査結果により地盤補強工事費が発生する場合があります)、門塀工事、屋外電気配線工事、屋外給排水工事、下水道接続工事、雨水排水工事、その他諸費用等は含まれていません。」

と小さ〜く下に書いてあるのはご存知ですよね。
つまり、この坪単価258,000円では住めないのです。
この坪単価に含まれない工事費は必ず必要なものであり、何百万円という価格になります。
私的にはですね、施主さんさえ我慢すればこの坪単価で家を建てれますという最低のグレードでの話しなら一応納得します。
しかしですね、実際には最低のグレードでもこんだけ別途費用が必要であり、そんな坪単価では家を建てれないわけです。恐らく、ただの1軒も坪単価25.8万円という価格だけだったという住宅は無いはずです。


はっきり言って、これは立派な虚偽・誇大広告ではないのかと・・・。

テレビコマーシャルで堂々と宣伝している坪単価の数字は一体何なのか!?

結局は坪単価50万円越えも珍しくないらしいです。元の倍じゃないの(苦笑)


以前、日経ホームビルダーの特集でタマホームの玉木社長ははっきりとこう言っています。

「1棟あたり40坪で、建築費が1600万円。これがうちの平均です。」

じゃあ、最初からそう広告に書きなさいって。
怒りすら覚える社長の発言です。

とりあえず有名なタマホームさんを引き合いに出してしまいましたが、このようなことはローコストハウスメーカーでは一般的なことらしいです。
本気で同じ表記を当社でもしようと考えたこともあります。そうしたら、確実に激安坪単価を提示できるでしょう。でもそんな「吊り広告」なんてねぇ・・・。



正直言って、他社さんの悪口を書くのは好きじゃありません。悪口言った分だけ自分にも返ってくるでしょうし。※ちなみに宣伝方法の批判であって、住宅自体は批判してません、あしからず・・・。

しかしですね、こと住宅価格に関して大手メーカーがこのような詐欺まがいの広告をし続けていいのか!?と思うのです。
私的には、もっと透明性の高い業界を目指すべきだと思うのです。

何故、いつまでも野放し状態なのでしょう?実際に家づくりを経験している方は誰もがそう感じるはずです。
しかし、マスコミは動かないでしょう。CMスポンサー様ですし。
それよりも、立派な不当表示や誇大広告に当たると思うのに、何の対策や行動を起こさない行政にしっかりしてもらいたいですね。



そして、坪単価表示の統一基準をつくってほしい!

最近は坪単価の基準が「施工床面積」で書かれていることが多いと思います。
施工床面積とは通常の延べ床面積にバルコニー、ポーチ、テラス、吹抜け、外構階段などを足した面積です。
例えば1500万円で延べ床面積32坪。施工床面積40坪の住宅。
延べ床面積で考えた時の坪単価は46.8万円なのに対し、
施工床面積で考えた時の坪単価は37.5万円。
なんと約10万円も施工床面積で考えた方が安くなるというからくり。
同じ1500万円の住宅なのに。

さらに、施工床面積もどこまでが施工床面積なのかという基準はありません。会社によっては土間コンクリートがあるところや植栽までも入れるところもあるでしょう。そうなると「見かけの坪単価」はどんどん下がるのです。
逆にちゃんと述べ床面積を基準として坪単価を表記している会社もあるでしょう。

坪単価という指標がいかにあてにならないかわかってもらえたでしょうか?
当社もしょうがなく坪単価表記はしてますけどね(笑)


結論

「住宅は坪単価ではなく、総工費で考えるべし。」

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